【入門編】今日から使えるプロンプトテクニック!効果的なテクニックを厳選して紹介
この記事でわかること
生成AIのプロンプトテクニックについて数多くある中で「効果的なテクニック」のみを理解できます。
目次
はじめに
生成AIがビジネスや実際の業務で不可欠になりつつある今、
ChatGPTやGeminiといったツールを効果的に活用するには、的確な指示、つまり「プロンプト」が鍵となります。
しかし実際には、
「効果的なプロンプトがわからない」
「そもそもプロンプトテクニック/エンジニアリングってなに?」
と疑問を持つ方も多いです。
この記事では、ChatGPTやGeminiで使える効果的なプロンプトテクニックを紹介します。
具体的な事例を交えながら解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. プロンプトとは?
「プロンプト」とは、生成AIに指示を与えるための文章のことです。
例えば、ChatGPTに「東京の観光スポットを5つ教えて」と入力すると、
ChatGPTはプロンプトに基づいて東京の観光スポットを5つ提案してくれます。
プロンプトは、質問と回答の関係のように、AIの動作を決定づける重要な役割を果たします。
例えば、あなたがQと聞かれたらAのように答えられるはずです。
(例)
Q、りんご100円、みかんが200円。合計は?
A、300円
では、なぜ300円と答えられたのか?
それは、問い(指示)というプロンプトがあるからこそです。
つまり、「プロンプトによって答えが変わる」といえます。
そのため適切なプロンプトを作成することで、生成AIの能力を最大限に引き出すことができます。
2. プロンプトテクニックとは?
プロンプトテクニックとは、「より効果的なプロンプトを作成するための技術」です。
適切なテクニックを用いることで、生成AIの性能を最大限に引き出すことができます。
現在、様々な研究が進んでおり、「34種類ものプロンプトテクニックが存在する」と言われています。
この記事では、その中でも特に効果的なテクニックを厳選してご紹介します。
3. 覚えるべき効果的なプロンプトテクニック5選
以下に、実用的なプロンプトテクニックを5つ紹介します。
3.1 指示を明確にする
生成AIに「何をしてもらいたいのか、明確に指示する」ことが重要です。
曖昧な指示では、AIは意図を理解できず、期待通りの結果を得られない可能性があります。
例えば、「旅行プランを作って」というプロンプトでは、AIは旅行の目的地や期間、予算、希望する観光スポットなど、様々な情報を理解する必要があります。
しかし、これらの情報が不足していると、AIは適切な旅行プランを提案することができません。
そのため、プロンプトには、「具体的な指示を含める」ことが重要です。
例えば、以下のように詳細な情報を加えることで、AIはより正確な情報を提供できます。
例:
悪い例: 「旅行プランを作って」
良い例: 「来週、東京への3泊4日の旅行プランを立てて。予算は1人10万円で、観光スポットは歴史的な場所と最新の施設をバランスよく含めてほしい。」
3.2 コンテキスト(背景情報)を渡す
LLMにコンテキスト(背景情報)を伝えることで、より適切な回答を得ることができます。
コンテキストには、以下のような情報が該当します。
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例えば、あなたが新規事業の企画担当者で、
新しいサービスを開発する際に、ターゲット顧客層を分析する必要があるとします。
この場合、以下の情報をプロンプトに含めることで、AIはより的確な回答を生成できます。
例:
悪い例:「新しいサービスを考えて」
良い例:「私は、新規事業の企画担当者です。顧客満足度が低いため、新しいサービスを開発する際に、ターゲット顧客層を分析する必要があります。ターゲット顧客層のニーズを分析し、サービスのアイデアを5つ提案してください。」
3.3 Cot(段階的な思考)
Cot(Chain of Thought)とは、
生成AIに「段階的に思考プロセスを指示する、思考プロセスを明記する」テクニックです。
Cotを使うことで、AIはより複雑な問題を解決することができます。
例えば、上記のターゲット顧客層分析の例では、以下の手順でプロンプトを作成できます。
例:
「まず、ターゲット顧客層を定義してください。」
「次に、その顧客層のニーズを調査し、具体的な課題を5つ挙げてください。」
「最後に、課題解決に繋がるサービスのアイデアを5つ提案してください。」
3.4 Few Shot
Few Shotとは、生成AIに「具体的な例を示す」ことで、
期待する出力形式を理解させるテクニックです。
例えば、ビジネスメールやキャッチコピー作成時、過去の事例を提示することで、より求める形の出力が得られます。
例:
「お礼メールを作成してください。なお、貼り付けたメール文を参考にしてください」
「以下のキャッチフレーズを参考にして、新しいキャッチフレーズを考えてください。
例1: '未来を創る、ITの力をあなたに'
例2: 'ビジネスを加速させるITソリューション'」
3.5 出力方法を明記する
生成AIに「出力形式を指示する」ことで、目的の出力を得やすくなります。
例えば、箇条書きや表形式で出力させたい場合は、プロンプトにその旨を明記します。
出力方法には、他にも図解やコード、エクセルファイル形式など様々なことができます。
例:
「箇条書きで出力してください。」
「表形式で出力してください。」
「文章を〇〇文字以内でまとめてください。」
覚えやすいキーワード
これらのテクニックの詳細や名前を覚えるのが大変な場合は、
重要なキーワードの3つ
「具体性」「分解」「出力」
を頭の中で持っておくだけでもプロンプトの重要点を抑えることができます。
4. (応用編)メタプロンプト
ここからは応用編として、メタ的な思考を活用したプロンプトテクニック「メタプロンプト」について解説していきます。
メタプロンプトとは、メタ思考を応用したやり方で、
単にAIに指示を出すのではなく、「AI自体にプロンプトや必要な内容を考えさせる」という、一歩進んだ視点でのテクニックです。
説明だけでは難しいので、具体例をみていきましょう。
メタ的プロンプトの例
私はプロンプト初心者です。$(ゴール)をしたいです。私の雑な命令に対して、足りない情報があれば質問をし、
より良い結果を出せる高品質なプロンプトを考えて出力し、
そのプロンプトに従って処理を行ってください。
このプロンプトは、ただゴールを記入するだけで、AIがその目標に必要なプロンプトを考案し、自動的に実行まで行ってくれるというものです。
プロンプトを考える必要すらないため、社内では「魔法のプロンプト」と呼ばれています。
また、市場調査においても、このようなメタプロンプトが役立ちます。
生成AIツールの市場規模を調査して、私の事業に紐づいた新たな集客戦略を考えることがゴールです。
まずは必要な事を考え列挙し、私に必要な情報を引き出す質問をしてください。
このプロンプトでは、AIが必要な背景情報を整理し、
私たちに的確な質問を投げかけることで、最終的に高精度な集客戦略を導き出してくれます。
私たちはAIからの質問に答えるだけで、質の高い提案を得られるのです。
このように、プロンプトテクニックを習得し、
使いこなすことで、プロンプトを自分で考える手間さえも省くことが可能になります。
5. まとめ
この記事では、ChatGPTやGeminiなどで使える効果的なプロンプトテクニックを紹介しました。
これらのテクニックを活用することで、
生成AIの能力を最大限に引き出し、業務効率化に役立てることができます。
さらに、メタプロンプトなどの応用的な知識を知ることで、活用の幅が広がります。
ぜひ、様々なプロンプトを試して、自分にとって最適なプロンプトを見つけてみてください。