【実体験レポート】生成AIはどの業務に最適?効果的だった業務と活用ポイントまとめ

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この記事でわかること

生成AIの活用で、どの業務が最適なのかを効果的な「事例」と「活用ポイント」共に理解できます。

目次

1.現在の生成AIの状況

現在、生成AIは日々様々なアップデートが繰り返されており、

日本国内の企業でも導入が進んでいたり、多くの活用事例があります。


その業務領域は営業、製品開発、マーケティングなどに留まることを知りません。


直近ではChatGPTにAIによる検索機能「SerchGPT」が追加されたり、

ClaudeではPC操作ができる機能がアップデートされたりするなど、どんどんと私たちの業務での活用が進む状況があります。

しかし、

「生成AIって具体的にどんな業務に活用できるのかわからない…」

「実際の業務活用事例が少ない...」
「活用するにあたり効果的に使いたい…」

と感じている方も少なくないのではないでしょうか。

そこで本記事では、

実際に様々な業務で生成AIを活用・社内推進している筆者が、

業務テーマごとの「5段階評価、使い方、そしてお勧めの活用法」についてまとめていきます。

実際の業務での評価や効果的な活用法について、社内推進を行っている知見をまとめているため、

少しでも活用に興味ある方は、ぜひ最後までご覧ください。


2、業務別ChatGPT活用法と評価

以下、各業務におけるChatGPTの活用法と、私の評価を5段階で示します。

あくまで評価は主観のため参考程度と捉えてください。

今回の生成AIの対象は「ChatGPT」「Gemini」などのLLMと、「画像生成AI」です。


①テキスト生成(★★★★★)

例:メール文、記事、報告書などの作成

テキスト生成は、生成AIの最も得意とする分野の一つと言えるでしょう。

テキスト生成は、業務の中で頻繁に行われる作業であるため、
生成AIを効果的に活用することで、大幅な生産性向上に繋がります。

メール文の作成や返信、記事やブログの執筆、報告書の作成など、様々なシーンで活用可能です。

やり方

基本的には、作成したいもの(例:「メールを作成してください」)と、
具体的な内容や指示をプロンプトとして入力するだけで、高品質なテキストを生成できます。

さらに詳細な指示やコンテキスト情報を提供することで、より精度の高いアウトプットを得ることが可能です。

例えば、メール作成であれば、送信相手や目的、伝えたい内容に加えて、
文体やトーンを指定することで、より適切なメールを作成できます。

活用ポイント

(1)参考データや文章を添付する:既存のメールや記事などを参考データとして提供することで、

   ChatGPTは文体やトーンを学習し、より求めているスタイルのテキストを生成できます。

(2)コンテキストを具体的に入力する:目的、対象読者、求める結果を明確に伝えることで、より精度の高いテキストが生成されます。


②アイデア出し(★★★★★)

例:施策のアイデア、新規サービスの開発のアイデア

生成AIは、アイデアブレストの強力なツールとして、非常に効果的です。

新しい施策や企画を検討する際、アイデアに行き詰まることはよくあるものです。

そんな時、ChatGPTは多様な視点からアイデアを生成してくれるため、
発想の幅を広げ、革新的なアイデアを生み出すのに役立ちます。

ちなみに、日本はアメリカなどの海外と比べて、

アイデア出しの活用が少ないというデータがあるため、活用余地が広いです。

やり方

マーケティングキャンペーンのアイデア、新製品の開発コンセプト、業務改善のアイデアなど、様々な場面で活用可能です。

具体的な課題や目標を設定し、関連情報を入力することで、より質の高いアイデアを得ることができます。

活用ポイント

(1)コンテキスト情報を提供する:背景、目的、制約条件などを詳細に伝えることで、より具体的で実現可能なアイデアが得られます。

(2)さまざまな角度を試す:「別の角度から」「より具体的な方法で」「関連しないアイデアと結びつけて考えて」など、

   指示のバリエーションを増やすことで、多様な視点からのアイデアを得られます。


③調査/要約(★★★★☆)

例:サイト/記事の要約、情報収集

Web上の膨大な情報の中から必要な情報を探し出し、要約することは、多くの時間と労力を要する作業です。

生成AIを活用することで、Webサイトや長文の記事を迅速に要約し、効率的に情報収集を行うことができます。

その他にも、市場調査、競合分析、最新技術動向の把握など、様々な調査活動に役立ちます。

現在、ChatGPTの最新機能「SerchGPT」では

最新の情報を様々なwebサイトから参照し、検索をまとめることが可能です。

活用ポイント

(1)URLを含める:要約したいwebページのURLを提供することで、欲しい情報をまとめてインプットできます。

(2)情報の正確性について必ず自分で確認する:生成AIは常に正しい情報を提供するとは限らないため、ファクトチェックは必須です。


④データ分析(★★★★☆)

例:非構造データの分析(SNSの数値、口コミ)

ビジネスを成長させるにあたり、データ分析は非常に重要なプロセスです。

生成AIはデータ分析の中でもとりわけ

「非構造データ(整理されていない文章)」の分析で力を発揮します。

これまで非構造データの分析は困難でしたが、生成AIにより精度が高く、誰でもできるようになりました。

例えば、SNSの投稿内容や顧客からのフィードバックといったテキストデータから、

感情やトレンドを分析し、ビジネスに役立つインサイトを抽出できます。

活用ポイント

(1)データの読み込み形式を工夫する:CSV形式など、生成AIが解釈しやすい形式でデータを提供することで、分析精度を向上させることができます。

(2)分析の目的と着目点を明確にする:どのような結果を得たいのか、どのデータに着目するのかを明確に指示することで、より実用的な分析結果を得られます。


⑤エクセル業務(★★★☆☆)

例:関数作成、エクセルファイル出力

データ管理や分析に広く利用されているエクセルですが、
複雑な関数やマクロの作成にはそれなりの知識が必要となる場合もあります。

生成AIは、エクセル業務の効率化を支援するツールとして活用できます。

やり方

関数の作成やデータの整形、簡単なマクロの作成などを生成AIに指示することで、
関数やデータの整形を行います。

ただ、簡単なエクセルファイルの出力などはできますが、

複雑になると出力にエラーが出たりするため、上記のような評価です。

活用ポイント

(1)エクセルで行いたい操作を具体的に指示する:操作手順を細かく指示することで、ChatGPTは適切な関数やマクロを作成できます。

(2)複雑な処理は分割して指示する:一度に多くの指示を出すのではなく、小さなタスクに分割して指示することで、精度の向上に繋がります。


⑥クリエイティブ系(★★☆☆☆)

例:広告クリエイティブ、サムネイル 作成

生成AIの中でも、画像生成技術は、近年ものすごく進歩が早い領域です。

様々なツール(MidjourneyやStable Diffusionなど)でプロンプトを打ち込むだけで、

高品質な画像を作ることができます。

例えば「綺麗な風景」と打ち込むだけで、綺麗な画像を生成することができます。

(※作成した例)


しかし、抽象的な指示で生成できる反面、

細かな部分を指示して生成することが難しいです。

また、日本語の文字入れができない、著作権関連の問題などもあるため、ビジネスや業務活用は現段階では少し難しい印象です。

そのため、プレゼンテーション資料に使用する画像や、サムネイル画像の背景など、
手軽に画像素材を作成したい場合には活用できます。


活用ポイント

(1)具体的なイメージやキーワードを提供する:生成したい画像のイメージを具体的に伝えることで、より希望に近い画像が生成されます。

(2)参考画像を提示する:目指すスタイルや雰囲気を伝えるために、参考となる画像を提示するのも有効です。


⑦プレゼン資料作成(★★☆☆☆)

例:パワーポイント作成

プレゼン資料の作成は、構成案の作成、情報収集、スライドのデザインなど、多くの工程を必要とします。

生成AIを活用することで、資料作成の初期段階である構成案の作成や情報収集を効率化することができます。

しかし、1つ前に紹介したクリエイティブ系の業務と同様に、

文字入れの難しさ細部の細かな調整が難しいため、現段階では、すぐに高品質なプレゼン資料を作成することは難しいです。

あくまで作成の1部分を効率化できると捉えておくと良いです。

もし、プレゼン資料の作成を効率化したい場合は、

スライド作成AIツールを使用することをおすすめします。


活用ポイント

(1)資料の構成や伝えたい情報を箇条書きで整理する:情報を構造化することで、生成AIはより効果的に資料を作成できます。

(2)目的と対象読者を明確にする:誰に何を伝えたいのかを明確にすることで、より効果的な資料構成を作成できます。



まとめ

今回は生成AIの実際の業務テーマごとの「5段階評価、使い方、そしてお勧めの活用法」について解説しました。

実際の知見から「ポジティブ/ネガティブ」な部分についてそれぞれ触れられたかと思います。

現段階では、効果的に活用できる業務/そうではない業務があることを抑えた上で、

効果的に活用する第一歩となれば幸いです。