【要注意】社内業務でChatGPTをできるだけ安全に使用する方法とは?(学習させない方法)
この記事でわかること
ChatGPTをできるだけ安全に利用する方法を「学習させない方法、その他の注意点」から5分で理解することができます。
目次
はじめに
生成AIがビジネスや実際の業務で不可欠になりつつある今、
ChatGPTを効果的に活用したいと考えている方も多いのではないでしょうか?
しかし、ChatGPTの利用には、情報漏洩のリスクが伴うことを忘れてはいけません。
実際の業務で活用する際に、
「ChatGPTにどんな情報を入力しても大丈夫なのだろうか?」
「入力した情報が外部に漏洩するリスクはないのだろうか?」
「安全にChatGPTを活用する方法ってなんだろう?」
このような疑問や不安が多くあります。
そこで本記事では、業務でChatGPTを安全に利用するための対策を
「学習データの扱い方、学習させない方法、その他の注意点」などを交えながら解説していきます。
1. ChatGPTの入力データの扱い
ChatGPTは、通常の場合、ユーザーが入力した情報を学習データとして活用することがあります。
つまり、あなたが指示文(プロンプト)として入力した内容や、チャットでやり取りした会話内容は、今後のAIモデルの精度向上に役立てられる可能性があります。
これは、ChatGPTがユーザーの対話履歴を分析することで文脈を理解し、最適な回答を生成できるようにするために活用されます。
ユーザーとの対話履歴を学習することで、よりスムーズで自然な会話体験を提供できることに繋がります。
また、入力データの分析を通じてユーザー個人の興味や言語スタイルを学習し、パーソナライズされた回答も可能になります。
しかし、この仕組みは、機密情報や個人情報を含む(プロンプト)を入力した場合、それが外部に漏洩する可能性を孕んでいます。
例えば、社内資料の内容や顧客情報、プロジェクトのアイデアなどをChatGPTに入力した場合、それらが学習データとして使用され、他のユーザーとの対話で意図せず情報が漏洩するリスクも考えられます。
特に機密性の高い情報を扱う企業にとっては、このリスクは無視できません。
しかし、下記で紹介している方法を行うことで、入力データがモデルの改善に使用されないようにすることができます。
2. ChatGPTを学習させない方法
ChatGPTを学習させないためには、以下の方法が有効と考えられています。
2.1 オプトアウト設定
最も簡単にできる方法として「オプトアウト設定」が挙げられます。
ChatGPTには、入力したデータを学習データとして使用させない「オプトアウト」設定が存在します。
オプトアウトとは、あるサービスを利用する際に、自分の情報や特定の機能の提供を除外することを意味します。
オプトアウト設定方法
(1)ChatGPT画面右上のアイコンをクリック
(2)タブの中から「設定」をクリック
(3)下記の画面の「データコントロール」をクリック
(4)「すべての人のためにモデルを改善する」をクリック
(5)設定を「OFF」にして、「実行」をクリック
こちらで設定は完了です。
上記の設定を行うことで、入力データがモデルの学習に使用されなくなります。
そのため、利用されたくないデータを扱う場合は、必ず設定を行うようにしましょう。
(上記の画像の場合、Teamプランに加入しているためONにする設定ができない仕組みになっています。)
2.2 Teamプラン・Enterpriseプランに加入する
ChatGPT Team Planと ChatGPT Enterprise は、デフォルトで入力データが学習に使用されないよう設計されています。
これらのプランは企業向けに設計されており、高度なセキュリティ機能とデータプライバシー管理機能を備えています。
その他にも最新モデルへの優先アクセスや多様な機能を備えているため、
本格的にビジネス利用する場合は、Teamプラン、Enterpriseプランへの加入をおすすめします。
2.3 API経由で利用する
ChatGPT APIを利用する場合「デフォルトで入出力されたデータは学習に使用されない」との方針が公式のドキュメントにて明記されています。
この方法であれば情報漏洩のリスクを最小限に抑えられます。
ただし、APIの利用には技術的な知識と費用が必要となる場合があるため、注意が必要です。
自社システムなどに組み込む場合は、APIの活用を検討することをおすすめします。
ChatGPT公式の利用規約
https://openai.com/policies/terms-of-use/
2.4 一時チャット機能を使用する(Temporary Chats)
オプトアウト設定や、有料プランの加入が難しい場合「一時チャット機能」を利用する方法もあります。
一時チャット機能は、会話履歴を保存せず、AIの学習にも使用されないため、機密情報や個人情報を含む内容を一時的にやり取りする際に便利です。
利用方法
(1)画面の左上部「モデル選択タブ」をクリック
(2)「一時チャット」を選択
(3)「続ける」をクリックで完了
こちらで設定は完了です。
解除方法は、設定方法と同様です。
しかし、一時チャット終了後、チャット内容は削除されるため、
チャット履歴が残らず、後から確認ができないというデメリットが存在します。
3. その他必要な対応
安全に利用する時には、上記の方法以外にも、以下の点に注意することが必要になります。
3.1 入力情報に気をつける
ChatGPTに入力する情報は、機密情報や個人情報を含まないように常に注意する必要があります。
社内資料、顧客情報、プロジェクトのアイデアなどは、入力前に必要性を十分に検討し、必要最低限の情報に絞り込むようにしましょう。
3.2 最新の利用規約を確認する
ChatGPTの利用規約は更新される可能性があります。
常に最新の利用規約を確認し、データの取り扱いについて理解しておくことが重要です。
ChatGPT公式の利用規約
https://openai.com/policies/terms-of-use/
まとめ
ChatGPTは、業務効率化やアイデア創出に役立つ強力なツールですが、入力した情報が学習データとして活用されるという懸念点も存在します。
社内業務でChatGPTを利用する際には、データプライバシーやセキュリティに十分注意し、適切な対策を講じる必要があります。
本記事で紹介した方法を参考に、安全なChatGPT利用を目指しましょう。