【最新版】Google AI Studioとは?基本/使い方/活用法を徹底解説
この記事でわかること
高性能なGeminiを無料で使える「Google AI Studio」の基本的な概要から「使い方」「業務での活用法」までを5分で理解することができます。
目次
はじめに
日々進化を続けるAI技術。
その中でも、生成AIはビジネスシーンでも注目を集めています。
Googleが提供する「Google AI Studio」は、誰でも簡単に高性能なAIモデルGeminiを利用できるサービスです。
この記事では、Google AI Studioの基本な「概要」「使い方」そしてビジネスシーンでの「活用法」まで、わかりやすく解説していきます。
1. Google AI Studioとは?
Google AI Studioは、Googleの大規模言語モデル「Gemini」を無料で実験的に活用できるサービスです。
Gemini同様にテキスト自動生成が使えるため、AIとのやりとりを楽しんだり、やり取り内容をGoogleドライブへ保存したりすることが可能です。
開発者向けの機能が充実しており、例えば、様々なプロンプト(命令文)に対するAIの応答を検証したり、出力内容や回答の精度を細かく調整したり、API実装に必要なキーを発行したりすることが可能です。
シンプルな登録方法と直感的なインターフェースにより、開発経験のないユーザーでも簡単に利用できます。
そのため、初心者から上級者まで、幅広いユーザーから注目を集めています。
2. Google AI Studioの特徴
Google AI Studioには、次のような特徴があります。
(1)Geminiの最新モデルを無料で利用可能
Google AI Studioでは、Googleが開発した大規模言語モデルであるGeminiを無料で利用できます。
Geminiは、高度な自然言語処理能力を備えており、高品質なテキスト生成、翻訳、要約など、様々なタスクに活用できます。(※API利用時はモデルによって料金が発生します。通常のチャットでの利用は無料です)
(2)様々なモデルの切り替え/最新モデルの使用
GoogleはGeminiの複数のバージョンを提供しており、タスクに応じて適切なモデルを選択できます。
また、最新版のGeminiモデルをいち早く利用できることも特徴です。
現在、利用できるモデルの中で、もっとも一般的に使いやすいモデルは下記です。
Gemini 1.5 Pro 高度な推論能力と創造性を備えた汎用モデルです。 文章生成、翻訳、要約、質疑応答など、幅広いタスクに優れたパフォーマンスを発揮します。 |
Gemini 1.5 Pro 002 Gemini 1.5 Proの改良版で、より高い精度とレスポンス速度を備えています。 特に、複雑な推論や多段階の指示が必要なタスクに適しています。 |
Gemini 1.5 Flash 高速な応答速度を重視した軽量モデルです。 リアルタイム性が必要なアプリケーションや、モバイルデバイスでの利用に適しています。 |
(3)APIキーの発行
開発者はGoogle AI StudioでAPIキーを発行し、自身のアプリケーションにGeminiの機能を統合できます。
これにより、例えば、チャットボットや自動翻訳機能などを、独自のアプリケーションに組み込むことが可能になります。
(4)入力トークンの上限が高い
Google AI Studioでは、一度に処理できるテキスト量(入力トークンの上限が**最大200万以上トークン(書籍15冊相当)となっています。
通常のGeminiでは、対応できない「ファイルサイズの大きい動画や大量のデータ分析」なども可能です。
3. Google AI Studioの始め方
Google AI Studioは、Webブラウザから簡単に利用できます。
Google AI Studioを利用するには、Googleアカウントが必要です。
まだアカウントをお持ちでない場合は、事前に作成しておきましょう。
利用までのSTEP
- Google AI Studio公式サイトにアクセス
- Google AI Studioを選択
- 利用規約に同意
- 登録完了
Step 1: Google AI Studioの公式サイトへアクセス
Googleアカウントにログイン後、Google AI Studioの公式サイトを開きます。
Step 2: Google AI Studioを選択
公式サイトの上のタブの「Google AI Studio」というをクリックします。
Step 3: 利用規約に同意
利用規約が出てくるので、同意します。
Step 4: ホーム画面へ
利用規約に同意すると、Google AI Studioのホーム画面が表示されます。
これで登録は完了です。
Google AI Studioのインストールは不要で、Webブラウザからすぐに利用できるためブックマークなどをしておくと便利です。
チャットの利用は、ChatGPTやGeminiと同様に「Create new prompt」から開始できます。
4. Google AI Studioの使い方
ここからは基本的な使い方について解説します。
4.1 チャット履歴
Google AI Studioでは、他の大規模言語モデルと同様に過去のチャット履歴を確認できます。
過去のやり取りを振り返ってアイデアを深めたり、特定の会話内容をコピーして再利用したりする際に便利です。
チャット履歴は、左端の「My library」から確認することができます。
また後から見返す時に、チャット履歴の名前を変更するとより便利です。
名前の変更の仕方は、上の「Untitled prompt」とある部分をクリックすると任意の名前に変更可能です。
4.2 Temperature(創造性をコントロール)
画面右側の「Temperature」は、回答の独創性やランダム性を調整する機能です。
スライダーで簡単に設定できます。
値をあげると、よりオリジナリティに富んだ、自由な発想の回答が得られます。
逆に、値を下げると、より定型的で予測しやすい回答が生成されます。
生成したい文章のトーンに合わせて、創造性をコントロールすると良いです。
4.3 Safety settings(安心・安全なAI利用)
画面右下の「Safety settings」は不適切な情報の出力を制限することができます。
「Edit Safety settings」をクリックすると、設定画面が開きます。
設定できるのは主に下記の4種類です。
※モデルによって異なります。
これらの項目ごとに、制限のレベルをスライダーで調整できます。
Safety settingsを活用することで、倫理的に問題のあるコンテンツの生成を抑制し、
より安全な環境でAIを利用することができます。
5. Google AI Studioの活用法
ここからは、Google AI Studioの特性を活かした具体的な活用例を3つ紹介します。
5.1 動画の文字起こし/分析で業務効率化
Google AI Studioは、入力トークン数の上限が高いため、大きなファイルサイズの動画や音声をテキストデータに変換することができます。
Webセミナー、社内説明会、会議などの動画・音声データを簡単にテキスト化することで、情報共有や分析を効率化できます。
例えば、会議の議事録作成を自動化したり、顧客インタビューの内容を分析してサービス改善に活かしたり、といったことが可能です。
活用例:
- 社内向けの説明会の文字起こし、参加できなかった人へのテキスト共有
- 複数人の会議音声の文字起こし、議事録作成
5.2 動画コンテンツを多様な形式に展開
Google AI Studioを活用すれば、動画コンテンツを他のメディア形式に変換し、新たなコンテンツとして展開することができます。
例えば、文字起こしした動画内容を元にブログ記事やニュースレターを作成したり、要約してSNSで発信したり、プレゼンテーション資料に組み込んだりすることが可能です。
動画コンテンツを多様な形式に展開することで、より多くのユーザーに情報を届け、顧客エンゲージメントの強化や新たな顧客獲得につなげることができます。
活用例:
- Webセミナーの動画をPDFや記事コンテンツにすることで、視聴できなかったターゲットへ情報を届ける。
- 商品紹介動画の内容をGeminiで要約し、ウェブサイトやSNSでの宣伝に活用する。
5.3 大規模テキストデータの要約・分析で意思決定を支援
Google AI Studioは、大量のテキストデータを効率的に処理し、要約や分析を行うことができます。
例えば、顧客からのフィードバックやアンケート結果、市場調査レポート、学術論文など、膨大なテキストデータから重要な情報を抽出することができます。
また、抽出した情報を元に、顧客ニーズの把握、市場動向の分析、競合分析などを行い、ビジネス上の意思決定を支援することができます。
従来、人手に頼っていた大規模なテキストデータの分析を自動化することで、時間とコストを削減し、より迅速かつ的確な意思決定を実現できます。
活用例
- レビューや口コミデータから、新しい戦略を立案する
- 指定のハッシュタグのSNS投稿を分析し、市場ニーズを見つける
- 何十ページにも及ぶ調査資料の内容を要約
まとめ
Google AI Studioは、無料でGeminiの様々なモデルを利用できる高性能なサービスです。
ビジネスシーンでの活用事例も増えつつあり、今後ますます注目されるサービスと言えるでしょう。
この記事で紹介した内容を参考に、Google AI Studioをぜひ活用してみてください。